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成人式は何歳でするもの?(滋賀県内の情報)

民法の改正で、令和四年:2022年 4月1日から成年の年齢が現在の20歳から18歳に引き下げられることが決まりました。こうなると、2022年度(令和五年:2023年)1月に行われる成人式は、何歳の方々を対象に行われるのかが気になるところではないでしょうか?

現状であれば、大学生は2回生(2年生とも)。高校を卒業して就職されている方であれば、社会人2年目にあたる年に成人式を迎えます。しかし「18歳成年制」が施行されるということで、成人式に参加する新成人の対象年齢も変わってしまうのではないか?と、特に年頃のお嬢さんをお持ちの親御さまはヤキモキさているかもしれません。

ここで皆さんに知っていただきたいのは、2019年12月22日現在において、
「滋賀県内で、18歳の方を対象に成人式を行う意向を表明している市町村はない」
ということです。

<目次>
・そもそも成人式とはどんな式典?
・成人と成年の違い
・政府の見解
・成人式に対する高校生へのアンケートや滋賀県内の市長の考え
・“結論”滋賀県では20歳で成人式が行われる流れ

そもそも「成人式」とはどんな式典?

大人になる、通過儀礼ともいえるのが成人式。古くは「元服式」などとも呼ばれてきたこの儀礼は、古より続いてきた大切な式典です。

対象となる年齢は時代によって様々で、戦線は20歳よりも若い年齢の方を対象に行われて来ました。それが20歳を対象年齢としたのは、戦後になってから。1946年(昭和21年)に埼玉県で行われた、「青年会」が発祥とされています。

つまり、一地方都市の祭典だったわけです。その式典に刺激を受けたのが当時の日本政府。3年後の1948年(昭和23年)祝日法を公布・施行し、翌1949年(昭和24年)から1月15日が「成人の日」として制定されます。そのあと長らくの間1月15日が成人の日として親しまれてきましたが、1998年(平成10年)「ハッピーマンデー法」によって1月の第2月曜日に変更。現在に至っているわけです。

成人と成年の違い

ここまでこの記事をご覧になって、お気付きになった方もいらっしゃるかもしれませんが、冒頭でお話した民法改正で変更になったのは「成年」に対することがら。20歳の方々を対象にした「成人」式とは異なる表記が使用されています。

そうなんです、「成年」と「成人」は異なるものなのです。
ここでは広辞苑での表記を引用して、その違いを見ていきましょう。

成人(せいじん)
(1)幼い者が成長すること。成年に達すること。また、その人。成年以上の人。おとな。
(2)心身の発達を終え、一人前となった者。
成年(せいねん)
(法)心身が完全な発達をなし、完全な行為能力を有するとみなされる年齢。
※広辞苑より引用

注目すべきは、成年の前に(法)という表記がある点です。これは、成年が法律用語であることを意味しています。

「未成人」などという言葉は一般的に使用されることはありませんが、「未成年」という言葉は新聞・TVなどの報道でもよく見かけますし、一般的にも頻繁につかわれています。

つまり「成人」は、成年を含む多分に概念の要素を含んだ幅広い意味を持つのに対して、「成年」は社会的な責任を果たせる年齢となったことを定める法律用語であるということがわかります。

「成人式」に対する政府の見解

では今回の民法改正で、政府はどのような立場をとっているのでしょうか?
政府の広報サイトの記事を見てみましょう。

成人式はどうなる?
成人式の時期や在り方に関しては、法律による決まりはありません。各自治体の判断で成人式は実施されており、多くの自治体では、1月の「成人の日」前後に開催し、その年度に20歳になる方を対象にしています。
成年年齢が18歳に引き下げられた後、対象は18歳の方に変わるのか、変わった場合は高校3年生の1月という受験シーズンに実施していくのか、施行後初となる2022年度(2023年1月)の成人式は、18歳、19歳、20歳の3世代同時に実施するのかといった課題があると指摘されています。
今後、成年年齢引下げを見据え、関係者の意見や各自治体の検討状況を取りまとめ、各自治体が実情に応じた対応ができるよう取り組んでいく予定です。
※政府広報オンラインより引用
:https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201808/2.html

Q8 成人式はどうなりますか?
A 成人式の時期や在り方に関しては,現在,法律による決まりはなく,各自治体の判断で実施されていますが,多くの自治体では,1月の成人の日前後に,20歳の方を対象に実施しています。
成年年齢が18歳に引き下げられた場合には,そもそも18歳の方を対象とするのか,高校3年生の1月という受験シーズンに実施するのか,2022年度は3学年分同時に実施するのかといった問題があると指摘されています。
政府としては,成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議において,関係者の意見や各自治体の検討状況を取りまとめた上で情報発信し,各自治体がその実情に応じた対応をすることができるよう取り組んでいきたいと考えています。
※法務省ホームページ 民法(成年年齢関係)改正 Q&Aより引用
:http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00238.html

この引用記事でもお分かりの通り、実は“成人式の時期や在り方にする、法律上の決まりは現在のところありません。成人式自体は、各自治体の判断で行われていて、ほぼすべての自治体では、1月の「成人の日」前後に開催。式典に参加する対象者は、その年度に20歳になる方としています。

もちろんこれは滋賀県内についてもいえることで、冒頭にお知らせしたとおり、滋賀県内で18歳の方々を対象に、成人式を行うことを検討している市町村はありません。

成人式に対する高校生へのアンケートや滋賀県内の市長の考えと著名人の署名

では対象となる高校生たちはどのように考えているのでしょうか?ここで日本財団が2019年1月に実施した、成人式に対する意識調査をご紹介したいと思います。

調査結果ポイント

▼成人式 74.0%が引き続き20歳実施希望 理由のトップは「受験に重なる時期だから 」62.8%
▼成人式は公式行事として必要69.8% 自治体主催を望む 72.1%
▼成人式に出席したい 70.6%
▼成人式で騒いでみたい 12.9%​
7割が20歳での成人式を希望。受験が理由のトップを占める


※日本財団Webサイトより引用

調査の結果、4人中3人が「20歳での式典開催」を希望。その最大の理由が「18歳だと受験に重なる時期だから/受験直前の時期だから」と答えています。

この結果は、極まっとうなものなのではないでしょうか。6・3・3・4年の学校制が採用されている我が国において、18歳は大切な受験年に当たる年。特に試験本番前に当たる1月に式典があると、受験勉強に集中できないというのは納得できる回答だといえるでしょう。

滋賀県内の各市長の意向は?

滋賀県大津市に店舗を構える清水屋呉服店の店主 山田直一が、「二十歳の祝典国民推進会議」の役員として県内の10市の市長に面談。未だ発表されていませんが、異口同音に「成人式は20歳で行うもの」というご回答をいただいています。
二十歳の祝典国民推進会議 プレスリリース(リンク) 
日本きもの連盟(リンク)

清水屋呉服店が、お尋ねした滋賀県内の市長
大津市 草津市 守山市 野洲市 近江八幡市 高島市 長浜市 湖南市 甲賀市 湖南市の10市の市長。

著名人の署名

20歳での成人式に賛同されている、著名人の署名も記述させていただきます。

・近江八幡市長 小西 理 氏

・元文部科学大臣
前衆議院副議長 川端 達夫 氏

・元官房長官
元大蔵大臣 武村 正義 氏

・服飾評論家 市田ひろみ 氏

・近江神宮 宮司 佐藤 久忠 氏

・前滋賀県知事 嘉田 由紀子 氏

・日本画家 鈴木 靖将 氏
※掲載順は、順不同です。

“結論”滋賀県では20歳で成人式が行われる流れ

ここまで民法の改正に伴う18歳成年の流れを受け、
・成人式の概要
・成人と成年の違い
・成人式への参加者と主催する市長の意向
を確認してきました。

その結果、今回民法改正対象になる「成年」と、成人式でいう「成人」は異なるものであること。また成人式に参加する高校生たちも、概ね20歳で式典に参加したいと意識をもっていること。そして式典・祝典を開催する滋賀県内の各市長も、20歳成人式に賛成であることがおわかりいただけたと思います。

結論、
“滋賀県では民法が改正される2022年以降も、20歳の方々を対象に成人式が開催される流れ”
であるといえるでしょう。

仮にお住いの市町村で、成人式に何かしらの変更があるとすれば、それは市の広報やオフィシャルホームページできちんと説明がなされるはずです。2022年の法改正に伴い、色々な憶測やうわさが飛びかうかもしれませんが、親御さまにおかれましては冷静に対応いただきたいと思います。

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