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着物の貸し借りどうする?重要ポイントと断り方

振袖、訪問着、子供の753やお宮参りの着物など、
貸し借りをした事はありますか?または貸し借りを打診されたことはありますか?

今回は、貸し借りする時の気になるポイントや、着用後のクリーニングとかお礼とかどうしたら良いのだろうという、実際貸し借りした時へのアドバイスと、これから貸し借りの話が出た時…
貸してあげる、貸して欲しいと急に話が出た時どう対応したらいいか、また上手な断り方のお話をさせて頂きます。レンタル店の選び方まで長くなりますが、お伝えさせていただきます。

着物の貸し借りは避けるべき!?

結論から言いますと、貸し借りはオススメしません。貸す方にも、借りる方にもトラブルになるリスクが大きいからです。
今は着物に詳しくない方が多く、専門性が高くなっています。それに高額の物が多い、点数が多い、誰かに買ってもらった思い出のきものである場合が多いという特性もあります。CDや本を貸し借りするのとはわけが違います。

着物は、紛失破損で買い替えるにも同じようなものはあっても、ずばり同じものはなかなかありません。
相当な覚悟を持って、貸し借りをしないといけなくなります。血の繋がっている母娘や姉妹であればまだいいかと思います。
着用されるその記念日は、その貸す側の方にとっても、記念日である事もありますし、その着物を着てもらうこと自体が喜びであることが多いからです。

それでも高額品、大切に扱う必要があります。子供の着物、振袖などの貸し借りの場合は親が話を決めてきて、子供に着させると言うことになるので、又貸しまではいきませんが、関係性が薄れ、責任能力も低い子供が着ることにもなります。

親戚や友達の場合は、関係性も薄くなるので十分に取り扱いに注意して、まず貸し借りをしないのか無難かと思います。

着物の貸し借りの断り方

貸し借りしないようにしようとする場合、波風を立てないように上手に断りたいですよね。
相手が貸してあげようか?
と貸すのを打診された場合はまだ断りやすいかと思います。

「サイズや好みが違うから」「祖父母、親や主人が用意してくれる話がある」
など比較的軽い理由で断れます。
貸して欲しいというお願いの場合は、ちょっと断りづらいですね。

親戚や近い友達などですと、断ったら今後の関係性が悪くなってしまうのでは無いか、意地悪とかケチとか思われないだろうか?と心配されると思います。その時は、ぜひこうお伝え下さい。

「きもの貸し借りは紛失や汚れなどでトラブルになる事が多いので
しないように言われますのでごめんなさいね。」

と言えれば良いですね。

着物の貸し借りをうまく乗り切る方法

続けて、
「ネットでも借りられるみたいだけど、私が買ったお店を紹介しようか?」

と話を次の段階に進めて、どちらかのお店でで借りてもらうように勧めると良いと思います。
その他にご自宅に着物をお持ちでも

「実家に着物を置いているのだけど取りに行く時間がない、
母も忙しくてなかなか出してもらえない」

というのもご実家がある程度距離のある方なら、やんわりのお断りには良いと思います。
逆に借りる立場の時はこの様な返答の場合はお断りなので、諦めてどこのお店でレンタルするかを考えましょう。

着物を借りたらどう返却する?

では、実際貸し借りすることになった場合どうしたら良いか?ですが、借りた方のする事は…

まず借りる際に、相手の意向を確認します。
すぐ返して欲しいのか?
お手入れして綺麗な状態で返して欲しいのか?
を確認して、あとは借りた時には借りたものを数量などもメモするなどして、返し忘れないようにするのも紛失を防ぐために大切ですね。

はじめにある程度着付けに必要なものを、着付けてもらう美容院などに確認して、和装小物が何が必要かを聞き借りたいもののリストも持参すると借り忘れがないです。

着物を借りたらまず始めに状態をチェック

次には着物の状態を確認します。シワや汚れなどどの程度かにより返却の時に同程度まではきれいにする必要があります。シワについては仕舞い込んである着物ですとくっきり筋が入ってしまう場合があります。あまりにもシワがある場合は、そのまま着るのはちょっと残念なことになりますので、ご自身で当て布や裏からアイロンを当てるか(アイロンで取れないシワもあります)、ご不安であればお店で有料でプレスを依頼するかして下さい。

半襟は、一度着てお手入れしていなければ汚れていますので、度合いの確認が必要です。本来であれば、半襟は外して洗ってつけ替えるのが礼儀ですが、半襟を購入して上からつけると言う手もあります。半衿付けができない場合は、お店に頼めば有料できます。

着た後は、絹の着物、帯、長襦袢ををクリーニングをすると、1万〜3万位のお値段がかかります。クリーニングはクリーニング店と呉服店でするかでも内容や料金が変わってきますが、借りたものの場合はより専門店である呉服店でのクリーニングをおすすめします。各お店で呼び名はそれぞれありますが、一部分だけでなく全体的に洗えるコースで出すのも汚れを残さないポイントです。見えるシミができた場合などはシミ落とし、汗をかいた場合汗ぬきは別オプションの事もあるので確認しましょう。

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着物を借りたら必ずお礼をするの忘れずに

お礼はクリーニングした状態で返却+お菓子か、クリーニングしないでそのまま返してと言われた場合は、少しお金を包むなどのお礼の用意をした方が良いことも頭の隅には入れておいてください。

「お礼はいいから」という言葉は建前です。

母娘での貸し借りでは不要かと思いますが、それ以外は気持ちですのでご用意してお渡しすると良いでしょう。

着用後は湿気対策として、数時間から1日陰干しするようにします。すぐたたんでしまいこむとカビの発生の原因になります。着用の際にどうしても着用皺ができるので、当て布でアイロンやクリーニングに出すならプレスもしてもらってきれいにしたいところです。畳み方もYouTubeなどで確認して、本畳みで返しましょう。

草履やバックは空拭きして乾かしたり、和装小物類紐などはしわしわなので洗濯しなくとも、アイロンを当てましょう。
アイロンの温度は注意して下さい。裏表があるものもありますし、当て布などを当てて低めの温度でアイロンを当てます。
肌着と足袋は下着なので貸してもらってもご自分のものを使われた方がよろしいと思います。

特に何もしなくても良いよと言う方でもマナーの範囲は人それぞれ

「貸したらこんな事もしないで返却された」

などと言われないように、細心の注意を払い、返し忘れなく、速やかに返却するようにします。
また借りる側としても借りた時点で既に壊れている場合もあります。久し振りに出した草履が裏が剥がれたり鼻緒が切れたり、バックの持ち手が取れたりします。

コーリンベルトやウエストベルト、襟芯など和装小物でプラスチックの部分が経年劣化で破損していたりするケースも。
ゴム系の紐類が伸びきっていたり、初めから壊れてたとお伝えするのもなかなか気が悪いのですが、別のものを借りるか新しく買わないと着られない場合もあります。

借りた側の方が一式だと思ってお持ちになっても、足りない物が何点もあると買うのか、また借りるのかという問題も起きます。また着付けの用具は流派やお店によって違ったりもします。うちは出来るだけお持ちのもので着ていただけるようにしていますが、絶対的な本数や劣化、サイズの問題で使えない場合もあります。

 着物を貸したらどうする?

貸す側がする事は、、貸出時に自分の意向をお伝えします。
すぐ返して欲しいのか、お手入れして綺麗な状態で返して欲しいのか。

意向を確認して、あとは貸し出したもののリスト数量などを、相手と共有し、返し忘れないようにしてもらうのも紛失を防ぐために大切ですね。
当店でお預かりするクリーニングの大半はご自身のきもののクリーニングなのですが、借りたのでとクリーニングに持ってくる方も貸したのでと言われて、クリーニングに持ってくる方もいらっしゃいます。

当店では貸した側の方がクリーニングに持って来てお金を払われていく、紐など小物が無くなっていたり別のものに変わっている・壊れている。いざ自分が着ようとした時に汚れやシワなどですぐに着れない、貸してから時間も経っているのでシミが取れなくて、違う着物を着るなどのケースがありました。

すぐ次着ないので発見が遅れる事が取り返しがきかなくなるポイントです。
貸したらすぐチェックする事と、汚れて無さそうでもすぐに着ないなら、クリーニングに出す事が着物をキレイに保つ方法です。皮脂や汗など汚れは、後から黄色くなって出て来ます。そして時間が経つと取れにくくなります。

これは人に貸す貸さないに関わらず着物を着た後のお手入れとして覚えておくと良いです。
着る時気をつけていても、襟や袖口は必ず肌が触れる部分ですので汚れます。

きものは基本的に虫がつきませんが、結婚式など飲食が伴うと、きものに食べ物飲み物などがついた場合、生地ごと虫が食べてしまいますので虫食いが発生する場合があります。
あと振袖だとお袖が地面に擦ったりしてシミだけでなく、生地自体の痛みや破れが起こることも。
その他、帯が意外と何かに引っ掛けて糸が出てしまうこともあります。
お金の貸し借りのように、あげたつもりでとまではいきませんが、貸し出す方としてはそれ位の気持ちを持たないと貸せないものではないでしょうか。

礼装用のきものは、親などに買ってもらった思い出の品だったり、自分で買ったものでも子供の成長にあわせて式典で何度か着ていたり、成人式や結婚式などの節目で着たりしている思い入れのあるものがほとんどだと思います。

双方にとってこれだけ高いリスクのある着物を個人間で貸し借りしますか?
そのニーズにあった形でレンタル着物店ができ、今ではたくさんレンタル店があるのはそういう理由もあっての事だったのです。

じゃあめんどくさいならきものやめとこうかなと言うのも寂しい話で、お祝いの席などでは着物を着てお祝いしてあげると絶対喜ばれると思います。
そこに無用なトラブルが生まれませんよう、お店でのレンタルや貸し借りの方法を考える機会になりましたらと思いますので、参考にしていただければと思います。

レンタル店の選び方

ネットレンタル店は、安い、家に送られてくるメリットと、実際ものが届くまで色味や生地感がわからない。人気のサイト、人気の柄は頻繁に借りられていて着用感があるデメリットがあります。観光地の衣装レンタルは一番お安くで借りられると思いますが、素材そのものが洗えるものであったり、もともとがお安いものになるので式典関係での着用は慎重に選ばれた方が良いと思います。

結婚式場に入っている衣装屋さんや式場指定の衣装屋さんは、ご祝儀価格になってる場合がありますが、結婚式など華やかな場所用のものがあるかと思います。

普段からレンタルや貸衣装しているところが、パーティー関係の華やかな場所から、お参りや入卒などの上品なものまで対応してるのでオススメです。

写真スタジオのレンタルも、安いと思います。着物自体もお安めの着物になります。写真をとるなら貸し出し可能だったり、数が少なかったり、スタジオ内レンタルはあっても、外出レンタルをしてないところもあるので、確認が必要です。

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